ジュール・ヴェルヌ『十五少年漂流記』の詳しい登場人物紹介

ジュール・ヴェルヌ作『十五少年漂流記』(『二年間の休暇』)の登場人物を詳しくまとめました。ネタバレ内容を含みます。

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※年齢はこの物語の冒頭におけるものです。

ブリアン
十三歳。フランス人。ニュージーランドの沼沢地の排水工事のために招かれた父を持つ。勉強は得意ではないがスポーツが好き。ヨーロッパからニュージーランドに渡った経験があるため、スルギ号遭難の際には船長の役を引き受ける。
少年たちのリーダー格を務め、生活の改善や、帰るための方法の考案に心を尽くし、島中を探検する。何かと自分に対抗意識を燃やすドノバンに手を焼いており、十五人の団結を強めなければならないと考えている。活発な弟であったジャックが、遭難以来何かを隠している様子なのを気に病んでいる。
チェアマン島の東方遠征の際に、ジャックに何を隠しているのかを問いただし、スルギ号の艫綱をほどいたことを打ち明けられ、以来危険な仕事をジャックに任せるようになる。
ゴードン大統領の任期が切れると、選挙によって二代目の大統領に選ばれるが、ドノバンとの確執が深まることとなり、自分に大統領の資格があるのか悩む。
自分が大統領であることに納得がいかないドノバンたちと一時袂を分かつが、非道な水夫ワルストンが島に打ち上げられたことを、ケートから聞かされると、モーコーとともに救出に向かう。森の中でジャガーに襲われているドノバンを助け、一部始終を話してドノバンらとの和解を成立させる。
ワルストン一味が島内に残っているかを知るために、大きな凧に乗って上空から島を見ることを思いつき、自らその凧に乗り込み、ワルストンたちが島内にとどまっているのを上空から目撃する。
ワルストンたちの襲撃が始まると、コープと相対し、ナイフで刺されそうになったところをドノバンに助けられる。
セバーン号が出発すると、モーコーと共に船首で船を操り、故郷へと帰る。

ドノバン
十三歳の五年生。イギリス人。父親は大地主。勉強家で優等生。高慢な性格のため、「お殿様」というあだ名で呼ばれている。頭が良く、いつも討論をリードするが、年少の少年たちからは好かれていない。
フランス人のブリアンに対抗心を燃やしており、以前の今の住人であったフランソワ・ボードワンの書いた地図が見つかるまでは、上陸した場所が島であるというブリアンの主張を信じようとしなかった。
ウェッブ、クロッス、ウィルコックスを率い、猟の名手となる。年少組に勉強を教える先生の一人。
雪合戦や輪投げなどの競争で、ことごとくブリアンに対抗し、スケートでは、遠くに行かないようにと言ったブリアンの忠告を聞かずにクロッスを連れて見えないところまで行ってしまい、捜索に出かけたジャックを危険な目に合わせる。
ブリアンが二代目の大統領に選ばれたことに納得できず、ウェッブ、クロッス、ウィルコックスを連れて洞穴を出て行き、東海岸に打ち上げられたホーブスとパイクを発見する。
森の中でジャガーに襲われているのをブリアンに助けられ、ワルストン一味が迫っていることを知ると、心を改めてブリアンと和解する。
ジャックがスルギ号の艫綱をほどいたことを打ち明けると、彼が何度も自分たちのために命を投げ出してきたことで、もうその罪は消えていることを真っ先に伝える。
ワルストンたちの襲撃が始まると、パイクを撃って絶命させるが、コープと戦っているブリアンを助けようとして胸を刺されてしまう。
ケートらの看病によって快方し、故郷に帰ると、講演会に引っ張りだことなり、ケートを自分の家に招き入れる。

ゴードン
十四歳の五年生。ボストン生まれのアメリカ人。年上の思慮深い少年。幼い時に両親を亡くし、ある紳士に育てられた。フヮンの飼い主。日記をつけている。茶の木や砂糖かえでなどの有用な植物の知識を持っている。
島への上陸を果たすと、ブリアンと最初の探検に出かけ、適当な洞窟を見つけられることができず、座礁した船の中で生活することに決める。
ブリアンとドノバンが諍いになりそうになるたびに、二人をなだめて折衷案を出すが、心の中ではブリアンの肩を持っている。ブリアンの提案で初代大統領に選ばれると、規律を作り、年少の少年たちに厳しく接する。

モーコー
十二歳。黒人の少年。船のボーイをしていた時期があるため、料理の担当となる。ボートを漕ぐことができる。
スルギ号が島にたどり着くと、年少組を連れて鳩をしとめ、炊事場で調理を行い、ブリアンと共に水夫服を縮めて十五人分の冬服を作る。
ブリアンとジャックとともに島の東方の遠征に参加し、ジャックがスルギ号の艫綱をほどいて遭難の原因を作ったことを知るが、他言はしないことを固くブリアンに誓う。
ワルストンが島内に打ち上げられたことをケートから聞かされると、ブリアンとともにドノバンたちの救出に向かう。
洞穴が襲撃に遭うと、ジャックに撃たれて逃げ出したワルストン、ブルック、ブラントの乗ったボートを大砲で撃ち、三人を絶命させる。
セバーン号が出発すると、ブリアンと共に船首で船を操り、オークランドへと帰る。

バクスター
五年生。年上のおとなしい少年。父は商売をやっている。
ブリアンとドノバンの争いでは、ブリアン側につく。手先が器用で、洞穴を掘り進めたり、入り口にドアを取り付けたり、スケート靴や沼を探検するための高下駄を作る。時計のネジを巻く仕事と島の生活を日記につける仕事を任される。投げ弾丸と投げ縄を作り、ビクーニャやラマを捕え、小屋作りに参加する。年少組に勉強を教える先生の一人。雪に覆われる冬になると、水を得るための管を川から洞穴へ通す。
ワルストン襲撃の際には、連れ出されたコスターを救うためにブラントに飛びかかるが、地面に叩きつけられる。
オークランドに帰ると、書き続けてきた日記が出版され、世界中で飛ぶように売れる。

クロッス
十三歳の五年生。いとこのドノバンを敬服し、ブリアンに対抗する。父親は大地主。年少組に勉強を教える先生の一人。ドノバン、ウェッブ、ウィルコックスとともに猟を行う。雪合戦では、自分が投げた雪がジャックに当たり、ブリアンとドノバンの諍いの原因となる。スケートでは、ブリアンが遠くに行かないように言ったにも関わらず、ドノバンと見えないところまで行ってしまい、捜索に出かけたジャックを危険な目に合わせる。
ブリアンが大統領に選ばれたため、ドノバンらと洞穴を出て行き、島に漂着して気絶していたホーブスとパイクを発見する。
ワルストン一味の襲撃では、コープに刺されたドノバンを見守る。

ウェッブ
十二歳の四年生。成績は中程。わがままで喧嘩早い。ドノバンの仲間になり、ブリアンたちと対抗する。寒暖計と気圧計の目盛りを読んで記録する係を任される。ドノバン、クロッス、ウィルコックスとともに猟を行う。
ブリアンが大統領に選ばれたため、ドノバンらと洞穴を出て行き、島に漂着して気絶していたホーブスとパイクを発見する。
ワルストン一味の襲撃では、コープに刺されたドノバンを見守る。

サービス
十二歳の三年生。ブリアンとドノバンの諍いでは、ブリアン側につく。父親はオークランドの近郊に農園を持っている。ガーネットと仲が良い。冒険小説好き。モーコーから料理を習い、コックの一員となる。駝鳥を飼って乗りこなそうとするが振り落とされる。ラマやビクーニャの世話を引き受け、小屋作りにも参加する。
ワルストンたちから奪い取ったボートで故郷への帰途に着くと、後に自分たちを助けることとなる汽船を発見する。

ウィルコックス
十三歳の四年生。成績は中程。わがままで喧嘩早い。ドノバンの仲間になり、ブリアンたちと対抗する。時計のネジを巻く仕事を任される。ドノバン、クロッス、ウェッブとともに猟を行う。
ブリアンが大統領に選ばれたため、ドノバンらと洞穴を出て行き、島に漂着して気絶していたホーブスとパイクを発見する。

ジャック
ブリアンの弟。八歳。活発ないたずらっ子だったが、スルギ号の遭難以来、年少の子供達の輪に加わらず、何か秘密を隠している様子。
ブリアンとモーコーと共に島の遠征に出かけると、何を隠しているのかブリアンに問いただされ、自分がスルギ号の艫綱をほどいたことを打ち明ける。それ以来、ブリアンから任される危険な仕事に喜んで従うようになる。スケートでドノバンとクロッスが行方不明になったときは、その捜索を自ら志願し、熊に追われながらも生還する。
チェアマン島に打ち上げられたワルストンたちが島内に残っているかを知るための凧に乗ることを志願し、その理由を尋ねられ、自分がいたずらで船の艫綱をほどいたことを皆に打ち明ける。
襲撃してきたワルストンによって洞穴から連れ出されるが、ホーブスの助けによってピストルを取り出し、ワルストンを撃つ。

ガーネット
十二歳の三年生。ブリアン側につく。親は退役海軍士官でスルギ号の持ち主。サービスと仲が良い。アコーディオンが得意。
ワルストン一味の襲撃では、コープに刺されたドノバンを見守る。

アイバースン
九歳の三年生。父親は牧師。鳥の世話を引き受ける。ラマやビクーニャの世話をする係を引き受ける。

ジェンキンス
九歳の二年生。父親は王立科学協会の会長。鳥の世話を引き受ける。

ドール
八歳の一年生。海軍士官の息子。意地っ張り。コスターと共に海亀の背に乗って遊ぶ。

コスター
九歳の一年生。海軍士官の息子。大食らい。ドールと共に海亀の背に乗って遊ぶ。クリスマスでは、年少組を代表し、ブリアンへの感謝の意を述べる。
高熱を出し命が危ぶまれる容態になるが、ケートの献身的な看病によって完治する。
ブラントによって連れ出されるが、フヮンに助けられる。

フヮン
ゴードンの飼い犬。海に撃ち落とされた獲物を取りに行くのが得意。
最初に少年たちが発見した洞穴のとなりにいた山犬を倒し、洞穴の拡張に一役買う。
ワルストン襲撃の際には、ブラントに飛びかかり、連れ出されたコスターを救出する。

ケート(カザリン・レディ)
ニューヨーク州にあるウィリアム・ペンフィールド家の女中頭。サンフランシスコ港からチリの親戚を訪ねるペンフィールド家について、アメリカ船セバーン号に乗り込んだが、ワルストンの反乱によって主人を殺される。セバーン号が火事になるとワルストンらとともにボートに移り、嵐に巻き込まれてチェアマン島に打ち上げられる。しばらく気絶していたが、ワルストンたちが息を吹き返す前に起き上がり、島内を歩いて倒れていたところを少年たちに救出される。
コスターが高熱を出すと心のこもった看病を行う。
ワルストンの襲撃後、胸を刺されたドノバンの看病を行う。
オークランドに到着後はドノバンの家に住み始める。

イバンス
セバーン号の二等運転士。ワルストンが船内で謀反を起こすと、一等運転士の代わりに生かされ、一行とともにチェアマン島に打ち上げられる。しばらくはワルストンたちと暮らしていたが、隙を見て逃げ出し、ホーブスとロックに追われながらも少年たちの洞穴に逃げ込むことに成功する。
ワルストンが少年たちの洞穴を襲おうとしていることを伝え、ワルストンたちを倒してボートを奪い、そのボートを修繕して故国に帰る計画を立てる。
襲撃が始まると、少年たちに的確な指示を与え、完全な勝利に貢献する。
セバーン号のボートを改修して、出発すると船尾で舵を握る。
オークランドに到着すると、市民から商船チェアマン号が送られ、オークランドに帰るたびに少年たちとの交流を深める。

ワルストン
サンフランシスコからセバーン号に乗り込み、謀反を起こして船を奴隷の売買に使おうと企てた水夫。船長と一等運転士を殺したが、セバーン号が火事になったため、ボートに移り、嵐に巻き込まれてチェアマン島に打ち上げられる。共に気絶していたホーブスとパイクの息を吹き返させ、島に住み始める。少年たちが打ち上げた凧を発見し、ここが無人島ではないことを知ると、少年の洞穴を襲う計画を立て始める。
洞穴の襲撃では、ジャックを連れ出すが、納屋に隠れていたホーブスに襲われ、その隙にジャックにピストルで撃たれる。ブラントとブルックによって助け出されるが、ボートに乗り込んだところを、モーコーが発射した大砲に撃たれて絶命する。

ホーブス
セバーン号を乗っ取ろうとしたワルストンの一味。以前ケートの命を救ったことがあり、完全な悪人ではない。チェアマン島に打ち上げられ気絶していたが、ワルストンによって息を吹き返される。逃げ出したイバンスを追って発砲し、死んだと思い込んで引き返す。
ロックと共に、遭難した普通の水夫のふりをして少年たちの洞穴に潜伏し、内側から攻めようとするが、反対に捕らえられてしまう。その後は改心して、少年たちに正しい供述を行い、ジャックが連れ出されると、隠れていた納屋から飛び出して救出するが、ワルストンによって刺され、その翌日に少年たちに見守られながら息をひきとり、フランソワ・ボードアンの墓の隣に葬られる。

ロック
ワルストンの一味。額が狭くて下あごが突き出ており、悪人の目つきをしている。逃げ出したイバンスを追って発砲し、死んだと思い込んで引き返す。ホーブスと共に遭難した普通の水夫のふりをして少年たちの洞穴に潜伏し、内側から少年たちを攻めようとする。その計画が少年たちに知られ、反対に襲いかかられると、イバンスの左手にナイフを突き刺して逃げ帰るが、落とし穴に落ちて生き絶える。

パイク
ワルストンの一味。チェアマン島に打ち上げられ気絶していたが、ワルストンによって息を吹き返される。ワルストンたちと共に少年たちに向かって発砲するが、反対にドノバンの銃に撃たれて絶命する。

コープ
ワルストンの一味。少年たちの洞穴を襲い、ブリアンと組み合う。ブリアンにナイフを突き立てようとしたところをドノバンが助けに来たので、ドノバンの胸を刺して逃走する。その後少年たちに撃たれ、森の中で死んでいるのがイバンスによって確認される。

ブラント
ワルストンの一味。少年たちの洞穴を襲撃したものの一人。コスターを連れ出し、飛びかかってきたバクスターを地面に叩きつけるが、フヮンに喉に飛びかかられると、コスターの手を離す。ジャックに刺されたワルストンを救出し、ボートに乗り込んだところを、モーコーが発射した大砲に撃たれて絶命する。

ブルック
ワルストンの一味。少年たちの洞穴を襲ってきたものの一人。ジャックに刺されたワルストンを救出し、ボートに乗り込んだところを、モーコーが発射した大砲に撃たれて絶命する。

ロング氏
オーストラリア行きの汽船グラフトン号の船長。故郷へ帰るためのボートに乗っていた少年たちを発見して救出し、行き届いた世話を行い、予定を変更して少年たちの故郷であるオークランドへと直行する。


十五少年漂流記 ─まんがで読破─