小林多喜二『一九二八・三・十五』の登場人物、あらすじ、感想
『一九二八・三・十五』は、1928年に発表された小林多喜二の代表作です。小林多喜二は、小作農の父と、日雇いの母の間に秋田県で生まれ、四歳の頃に小樽に渡りました。学業に優れていたため、金持ちの親類に学資を出してもらいながら高校に通っていたものの、生活は貧しく、パン工場での手伝いをしていたようです。やがて小樽の銀行に勤務するようになると、生活の安定を得ながらも、インテリゲンチャとして革命運動に身を投 […]
『一九二八・三・十五』は、1928年に発表された小林多喜二の代表作です。小林多喜二は、小作農の父と、日雇いの母の間に秋田県で生まれ、四歳の頃に小樽に渡りました。学業に優れていたため、金持ちの親類に学資を出してもらいながら高校に通っていたものの、生活は貧しく、パン工場での手伝いをしていたようです。やがて小樽の銀行に勤務するようになると、生活の安定を得ながらも、インテリゲンチャとして革命運動に身を投 […]
小林多喜二作『一九二八年三月十五日』(または『一九二八・三・一五』)の詳しいあらすじを紹介するページです。ネタバレ内容を含みます。 リンク ※簡単なあらすじはこちら(『一九二八・三・一五』トップページ) 一 小樽の合同労働組合の組合員であった小川竜吉の家には、工藤、坂西、鈴本といった同志たちが集まり、しばしば活発な論議が行われていました。 レーニンやマルクスの名前しか知らない竜吉の妻お恵は、はじ […]
小林多喜二『党生活者』は一九三二年には書き上げられていたようですが、時勢により、編集部は発表を保留していました。一九三三年に小林多喜二が拷問によって死去すると、同じプロレタリア文学の作家たちの協力を得て、伏字だらけの文章で、『転換時代』と題名を変えて発表されます。 一九四六年に、本来の題名である『党生活者』として、ようやく全文が発表されることとなり、その後は小林多喜二の代表作としてひろく読まれ […]
小林多喜二作『党生活者』の詳しいあらすじを紹介するページです。ネタバレ内容を含みます。 リンク ※簡単なあらすじ、登場人物紹介はこちら(『党生活者』トップページ) 一 「私」は、同志の須山とは一緒に帰らないようにしていましたが、須山は時々その約束を破りました。須山は、ヒゲの行方が分からないことを「私」に伝えました。ヒゲは「私」たちのリーダー的存在で、時間に遅れたことはほとんどありませんでした。 […]
小林多喜二作『蟹工船』の章ごとの詳しいあらすじを紹介するページです。 リンク ※ネタバレ内容を含みます。 ※もっと簡単なあらすじはこちら(『蟹工船』トップページ) 一 蟹工船博光丸は函館の港で出発を待っていました。ここには船に乗ることでしか生計を建てられない人々が多く乗り込んでいました。 函館、秋田、南部の貧民窟から来た十四、五の少年たちが、その母親に見送られていました。 漁夫たちは、白首( […]
小林多喜二の『蟹工船』は、一九二九年に発表された、日本におけるプロレタリア文学の代表作です。この作品により、小林多喜二は当時の特攻警察によりマークされ、不敬罪で起訴されます。その後、彼は数回に渡る逮捕にも屈さずに、日本の労働者階級のために作品を残し続けましたが、一九三三年の逮捕の際の拷問により死去しました。 戦時中は、発表が見送られたり、伏字だらけの文章で発表されることの多かった小林多喜二の作 […]