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谷崎潤一郎

谷崎潤一郎『魔術師』の登場人物、あらすじ、感想

 『魔術師』は、1917年1月、雑誌『新思潮』に発表された谷崎潤一郎の短編小説です。人間の心を意のままに操る魔術師に魅了される男の姿が描かれ、耽美主義と言われる谷崎潤一郎の初期から中期における作品の特徴が顕著に現れた作品です。過激ともいえる修辞上の技巧を凝らした文章で書かれた作品で、谷崎潤一郎自身はこの作品について、「作者が真に縷骨彫骨の苦しみをもって書いたもの」という言葉を残しています。このペー […]

谷崎潤一郎『人魚の嘆き』の登場人物、あらすじ、感想

 『人魚の嘆き』は1917年に「中央公論」に発表された谷崎潤一郎の短編小説です。清王朝の最盛期と言われる第六代皇帝の乾隆帝の頃の南京を舞台に、富、名声、美貌を持ち、放蕩のかぎりを尽くした青年が、他国の商人から手に入れた人魚に魅惑される物語です。このページでは、登場人物、あらすじ、感想を紹介します。 リンク 『人魚の嘆き』の登場人物 孟世燾清王朝時代の南京に住む貴公子。類稀な美貌と才知の持ち主で、幼 […]

谷崎潤一郎『細雪』の詳しい登場人物一覧

谷崎潤一郎作『細雪』の登場人物を詳しく紹介するページです。ネタバレ内容を含みます。 リンク ※もっと簡単な登場人物紹介、あらすじはこちら(『細雪』トップページ) ※詳しいあらすじはこちら上巻  中巻  下巻 薪岡幸子大阪船場に店舗を構え、大正時代の末頃に全盛を極めていた薪岡家の次女。鶴子の妹、雪子と妙子の姉。大正六年の十五歳の頃に母を享年三十七歳で、大正十四年の十二月に脳溢血で父を享年五十四歳で失 […]

谷崎潤一郎『細雪』の登場人物、あらすじ、感想

 『細雪』は、1943年から1948年にかけて発表された谷崎潤一郎の長編小説です。 1886年に日本橋に生まれ、幼い頃から秀才として頭角を表していた谷崎潤一郎は、東京帝国大学在学中に執筆した『刺青』での輝かしいデビュー以来、『痴人の愛』、『春琴抄』、『卍』といった、当時としては衝撃的な内容の作品を次々に発表し、明治末期から昭和初期にかけての近代文学における一時代を築いた大文豪です。 『細雪』は、太 […]

谷崎潤一郎『細雪』(下巻)の詳しいあらすじ

谷崎潤一郎作『細雪』の中巻のあらすじを詳しく紹介するページです。ネタバレ内容を含みます。 リンク ※他の部分のあらすじはこちら上巻  中巻 ※全体の簡単なあらすじはこちら ※詳しい登場人物一覧はこちら 沢崎と雪子の見合い  幸子に呼び寄せられて東京を出立し、以来四ヶ月も蘆屋に住んでいた雪子は、本人も帰るつもりもなくなって関西に根を下ろしたようになっていましたが、六月になると、珍しく鶴子から縁談の知 […]

谷崎潤一郎『細雪』(中巻)の詳しいあらすじ

谷崎潤一郎作『細雪』の中巻のあらすじを詳しく紹介するページです。ネタバレ内容を含みます。 リンク ※他の部分のあらすじはこちら上巻  下巻 ※全体の簡単なあらすじはこちら ※詳しい登場人物一覧はこちら 洋行を希望する妙子  盛りの時期を越した庭の花を幸子がむしっていると、お春がやって来て、奥畑が訪れて来たことを知らせました。 三十一、二歳になっていた奥畑は、以前より肥満し、紳士らしくなっていました […]

谷崎潤一郎『細雪』(上巻)の詳しいあらすじ

谷崎潤一郎作『細雪』の上巻のあらすじを詳しく紹介するページです。ネタバレ内容を含みます。 リンク ※他の部分のあらすじはこちら中巻  下巻 ※全体の簡単なあらすじはこちら ※詳しい登場人物一覧はこちら 薪岡家の四人姉妹  大阪船場に店舗を構え、大正時代に全盛を極めた薪岡家の次女幸子は、三女雪子、四女妙子とともに、演奏会に行くための準備をしていました。 先に身支度をした雪子は、幸子の一人娘の悦子につ […]

谷崎潤一郎『卍』の登場人物、あらすじ、感想

 『卍』は、1928年から1930年にかけて連載された谷崎潤一郎の長篇小説です。常に他者からの崇拝を求め続ける令嬢・徳光光子を中心に、その光子に翻弄される三人の男女の、「卍」型の人間模様が描かれた作品です。 大阪、神戸を中心とする関西を舞台に、光子に愛情を捧げる既婚女性・柿内園子によって語られる一人称形式の小説です。己れの欲望を成就させるため、時に騙し合い、時に共謀しながら複雑に絡み合う四者の関係 […]

谷崎重一郎『卍』の詳しいあらすじ

谷崎潤一郎作『卍』の詳しいあらすじを紹介するページです。ネタバレ内容を含みます。 リンク ※もっと簡単なあらすじ、登場人物紹介、感想はこちら(『卍』トップページ) 園子と光子の出会い  未亡人の柿内園子は、自分が関わった新聞沙汰にもなったある事件について、「先生」と呼ばれる人物に語り始めます。  以前、夫の他に恋人を持っていた園子は、その恋人について「先生」に相談し、非常な心配をかけていました。 […]

谷崎潤一郎『猫と庄造と二人のおんな』の登場人物、あらすじ、感想

 『猫と庄造と二人のおんな』は、1936年(昭和11年)に発表された谷崎潤一郎の小説です。タイトルの通り、一匹の猫を巡って、その猫の飼い主である庄造という男と、その庄造の前の妻と現在の妻が織りなす人間模様が描かれた作品です。美しい日本語を書く谷崎潤一郎の小説の中でも、非常に読みやすく、入門書としてお勧めしたい作品です。 このページでは、『猫と庄造と二人のおんな』の登場人物、あらすじ、感想を紹介しま […]