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2019年7月

ゴーゴリ『鼻』の詳しいあらすじ

※簡単なあらすじ、登場人物紹介、感想はこちら(ゴーゴリ『鼻』トップ) 一  三月二十五日、ペテルブルクのウォズネセンスキイ通りに住んでいる理髪師、イワン・ヤーコウレヴィッチが目を覚ますと、年配のコーヒー好きな女房プラスコーヴィヤ・オーシポヴナが焼けたばかりのパンをかまどから取り出し、食卓の上に放り出しました。イワン・ヤーコウレヴィッチがパンを二つに割ってみると、中から鼻が出てきました。プラスコーヴ […]

ゴーゴリ『外套』の作品紹介

 ニコライ・ゴーゴリの短編小説『外套』は、一八四二年に発表されました。その後の多くのロシア文学に影響を与えたと言われており、日本においても、芥川龍之介の『芋粥』に、この作品からの影響が見られます。 風采の上がらない主人公アカーキイ・アカーキエウィッチは、自分の仕事である写字のみを生きがいにしている貧しい役人で、周囲の人々から嘲笑を受けていました。そんな彼が、つぎはぎだらけの外套の修繕を断られ、新し […]

ゴーゴリ『外套』の詳しいあらすじ

簡単なあらすじはこちら(『外套』の作品紹介トップ)  ペテルブルクのある局に一人の官吏が勤めていました。立派な役柄のものではなく、背が低く、顔にはあばたがあり、髪の毛は赤ちゃけ、目がしょぼしょぼしていて、額が禿げ上がり、頬の両側には小じわがあり、どうやり痔もちのようでした。皆から愚弄される九等官で、姓はバシマチキン(短靴という意味)、名はアカーカイ・アカーキエウィッチと言いました。 彼がそのような […]

坂口安吾『アンゴウ』の登場人物、あらすじ、感想

 『アンゴウ』は、一九四八年(昭和二十三年)の短編小説です。坂口安吾は、無頼派や新戯作派と呼ばれ、太宰治や織田作之助らと共に、戦後における文学に新しい息吹を与えた作家の一人として知られています。  主人公の矢島が、戦死した親友である神尾の蔵書を、古本屋で見つけるところからこの小説は始まります。矢島がその本を買い、中を開くと、矢島と神尾が出征まで勤めていた会社の用箋が挟まっていて、そこには暗号と思わ […]

ドストエフスキー『罪と罰』作品紹介

 『罪と罰』は、ドストエフスキー(1821年〜1881年)が賭博でこしらえた借金に苦しみながら書き上げられ、1866年に発表されました。『未成年』、『悪霊』、『白痴』、『カラマーゾフの兄弟』と共に、後期の五大長編の一つに数えあげられ、その五大長編の中でも、『カラマーゾフの兄弟』と双璧を成す知名度の高さを誇る作品です。 人類を前進に導くためには、その第一歩となる悪行は許されるという思想を持つ主人公の […]

ドストエフスキー『罪と罰』の詳しいあらすじ

ドストエフスキー作『罪と罰』の章ごとの詳しいあらすじを紹介するページです。ネタバレ内容を含みます。 罪と罰 上 (岩波文庫) ※簡単なあらすじはこちら(『罪と罰』トップ) ※『罪と罰』の登場人物はこちら 第一部  貧困のために大学を除籍されたラスコーリニコフは、自分の殻に閉じこもり、ペテルブルクの貧しい借家で世間から隠れる生活を営んでいました。 彼は金貸しの強欲な老婆、アリョーナ・イワーノヴナを殺 […]

川端康成『雪国』の詳しいあらすじ

『雪国』トップ  東京から列車に乗った島村は、国境の長いトンネルを抜け、雪国に来ました。信号所に汽車が止まり、島村の向かいの席に座っていた美しい声の娘が窓をあけて駅長に話しかけ、ここに勤めているという弟のことを駅長に頼みました。娘が葉子という名前だと島村は知りました。葉子は病人と思われる男を連れていました。再び汽車が出発し、ガラス窓に映る葉子が夕闇の景色と重なる情景を、島村は眺めていました。夕闇の […]

芥川龍之介『玄鶴山房』の作品紹介

 『玄鶴山房』(げんかくさんぼう)は、一九二七年一月に発表された作品です。この一年ほど前から、芥川龍之介は胃潰瘍、神経衰弱、不眠症などを患い、心身ともに変調をきたしていました。その影響もあってか、暗いテーマが書かれており、作品全体に重苦しい雰囲気が漂っています。  『河童』、『歯車』、『或阿呆の一生』など、芥川龍之介の晩年の作品は、自殺を念頭に書かれたものが多く、この『玄鶴山房』でも、登場人物が自 […]