ウィリアム・シェイクスピア『ロミオとジュリエット』の詳しい登場人物紹介

ウィリアム・シェイクスピア作『ロミオとジュリエット』の登場人物を詳しく紹介するページです。


ロミオ&ジュリエット (字幕版)

※ネタバレ内容を含みます。

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※『ロミオとジュリエット』の詳しいあらすじはこちら

ロミオ
ヴェローナの名家モンタギュー家の息子。恋を捨てた女ロザラインへの叶わぬ恋に悩む青年として登場する。従兄弟のベンヴォーリオと友人のマキューシオに他の女にも目を向けるように勧められ、仇敵キャピュレット家の宴会に忍び込み、ひと目見たジュリエットに熱烈な想いを抱くようになる。その宴会でジュリエットの唇を奪うと、同じ日の夜にキャピュレット家の庭園に忍び込む。ジュリエットが窓から顔を出して自分に対する恋の言葉を口にするのを聞くと、姿を現し、愛を宣言する。
ジュリエットとの愛を確かめ合うと、その足でロレンス神父の庵室へ赴いて結婚の取り仕切りを頼み、訪れてきたジュリエットとの結婚を果たす。
自分に挑戦状をたたきつけてきたキャピュレット家のティボルトがマキューシオを刺殺したため、ティボルトと戦って殺し、太守によりヴェローナ追放の処分を言い渡される。一時身を隠したロレンスの庵室で、ジュリエットに会えなくなることを嘆き短剣で自分の胸を刺そうとするが、ロレンスとジュリエットの乳母に思いとどまるよう諭され、その夜ジュリエットの部屋を訪れて別れを告げ、マントヴァへと旅立っていく。
マントヴァ着後、ジュリエットが死んだという報せをバルサザーから受けると、実際にはパリスとの結婚を避けるために脈拍を止める薬で眠っているだけだということを知らないまま、その遺体の横で死ぬことを決心する。
ヴェローナに帰って墓地を掘り起こそうとすると、その様子を目撃したパリスが現れ、墓穴を掘り起こす重罪人として捕らえようとしたため、これを殺める。そして墓の中に横たわるジュリエットが死んでいると思い込んだまま、その美しさに陶然としながら、マントヴァで手に入れた毒薬を飲んで死ぬ。

ジュリエット
ヴェローナの名家で、モンタギュー家と敵対するキャピュレット家の娘。十四歳。ヴェローナ太守の親戚のパリスと結婚を望まれており、自宅で開かれた宴会で対面させられる。しかし、同じ宴会でロミオからの口づけを受けると、そのロミオに熱烈な恋をすることとなる。その宴会の後、二階にある自分の部屋の窓から顔を出し、仇敵の一家の息子に恋をしてしまったことを嘆く。庭園に忍び込んでその独り言を聞いていたロミオが姿を現し、自分への愛を宣言したため、自分の方からも愛の誓いを差し上げたいと語り、翌日自分が差し向ける乳母に結婚式の予定をことづけるように頼む。そしてロミオに遣わせた乳母が結婚の予定を聞いて帰ってくると、その指示通りロレンスの修道院に急ぎ、ロミオとの結婚を果たす。
しかしその後、ロミオがティボルトを殺め、追放の処分が下されたため、別れなければならないことを嘆き悲しみ、乳母に命じてロミオに指輪を届けさせる。そのロミオが別れを告げにやってくると、夜が明けるのを惜しみながら共に過ごす。
ロミオがマントヴァに旅立っていくと、両親からパリスとの結婚話を勧められ、乳母からも両親の言うことに従うように忠告されるが、それらをすべて拒絶し、ロレンスに相談に行く。
ロレンスの提案した、四十二時間脈拍を止める薬を飲み、周囲に死んだと思わせて埋葬され、目覚めた後でロミオと共に遁走するという計画を実行することを決め、パリスとの結婚を承諾したふりをして、一人きりになった部屋でその薬を飲む。
脈拍が止まったまま眠っているところを乳母、パリス、両親に発見され、キャピュレット家の墓に埋葬される。しかし一緒に遁走するはずであったロミオにも自分が死んだという誤った情報が伝えられ、そのロミオがキャピュレット家の墓に駆けつけ、横たわる自分の隣で毒を煽って死んでしまう。目を覚まし、ロミオの遺体が自分の胸の上にあることに気づくと、計画が失敗したことを悟り、短剣で自分の胸を刺して息たえる。

モンタギュー
モンタギュー家の家長。ロミオの父。冒頭では、ロミオがロザラインへの叶わぬ恋で嘆いていることを知らず、ふさぎ込んでいる原因を探ろうとしている。
キャピュレット家と敵対しており、ベンヴェーリオ、ティボルトらが引き起こしたいさかいに加わろうとし、太守によって叱責を受ける。その後、ロミオがふさいでいる原因を聞き出すよう、ベンヴェーリオに頼む。
ロミオがティボルトを刺殺すると、その前にティボルトによって殺されたマキューシオの仇を取ったに過ぎないと主張し、息子の刑が軽くなるよう太守に懇願する。
ロミオ追放を悲しんだ妻が死んだ翌日、ロミオによるパリス刺殺と、それに続くロミオの自殺を知り、キャピュレット家との確執がこの悲劇を招いたことを太守に叱責されると、ジュリエットの黄金の像を建てることをキャピュレットに約束する。

モンタギュー夫人
モンタギューの妻。冒頭では、ベンヴェーリオ、ティボルトらが引き起こしたいさかいに加わろうとする夫を制止する。
ティボルトを刺し殺したロミオが追放の刑に処されると、悲しみのあまり、ロミオの死の前日に死ぬ。

キャピュレット
キャピュレット家の家長。ジュリエットの父。冒頭では、ベンヴェーリオ、ティボルトらが引き起こしたいさかいに加わろうとし、太守によって叱責を受ける。
ジュリエットと結婚させてほしいとパリスから頼まれ、その結婚に前向きな考えを持ち、自宅で開かれる宴会にパリスを呼んで、ジュリエットの心を掴むよう促す。その宴会にロミオが仮装して来ていることに気づくが、そのロミオを探そうとするティボルトを制す。
ロミオ追放を嘆くジュリエットが、パリスとの結婚を拒絶すると、もしその結婚を承諾しないのであれば自分の娘とは思わないと言い放ち、家の財産を使わせないと宣言する。その後ロレンスに相談しに行ったジュリエットが、パリスとの結婚を承諾するふりをすると、満足して結婚式の準備に取りかかる。
その後、脈拍を止める薬を飲んだジュリエットが死んだと思い込んで埋葬し、その後、ロミオによるパリス刺殺と、それに続くロミオとジュリエットの自殺により街中に騒ぎが起きたため、墓地へと駆けつけ、すべての真実を知る。そしてモンタギューが建立しようと申し出たジュリエットの像の近くに、ロミオの像を建立することを約束する。

キャピュレット夫人
キャピュレットの妻。冒頭では、ベンヴェーリオ、ティボルトらが引き起こしたいさかいに加わろうとする夫を制止する。
ジュリエットの結婚相手としてパリスの名が上がると、その結婚を前向きに考えるようジュリエットに言い聞かせる。
ティボルトがロミオに刺殺されると、ロミオに厳しい刑罰を加えることを太守に要求し、さらには追放となったロミオを探し出し、毒を盛ることを考える。
ロミオ追放を嘆き、パリスとの結婚を拒絶するジュリエットに対し、これ以上の世話をすることはないと言い放つが、ロレンスに相談しに行ったジュリエットが、パリスとの結婚を承諾するふりをすると、満足して結婚式の準備に取りかかる。
その結婚式の当日、ジュリエットがロレンスにもらった薬を飲むと、死んだと思い込んで嘆く。ジュリエット埋葬後、ロミオによるパリス刺殺と、それに続くロミオとジュリエットの自殺により街中に騒ぎが起きたため、夫とともに墓地へと駆けつけ、すべての真実を知る。

ベンヴォーリオ
モンタギューの甥。ロミオの友人。冒頭では、争いになりそうなモンタギュー、キャピュレット家の召使いたちを制するが、その後ディボルト相手にいさかいを起こす。
ロミオがふさいでいる原因を探ってほしいとモンタギューに依頼され、その原因がロザラインへの恋であることを知ると、他の女にも目を向けることを勧め、キャピュレット家の晩餐に連れて行く。
その後マキューシオがティボルトに刺し殺され、その復讐をロミオが果たすと逃亡させ、その後現れた太守に対し、ロミオのことを庇う。

マキューシオ
太守の遠縁。ロミオの友人。ベンヴォーリオとともに、ロザラインに恋するロミオに他の女へ目を向けさせようとして、キャピュレット家の晩餐に連れて行く。
その後、ティボルトがロミオに対する挑戦状をたたきつけると、そのロミオが剣を抜かないことに苛立ち、自ら剣を抜いたところをティボルトに刺され、命を落とす。

ティボルト
キャピュレット夫人の甥。モンタギュー家に深い敵対心を持っており、冒頭ではベンヴォーリオ相手にいさかいを起こす。キャピュレット家の晩餐では、ジュリエットの美しさに感嘆するロミオの声を聞き、探し出して襲いかかろうとするが、キャピュレットに制される。その後ロミオに対する挑戦状をモンタギューに向けて書き、往来でロミオと出会うと剣を抜くように促す。しかし戦おうとしないロミオの代わりにマキューシオが剣を抜くと、そのマキューシオを刺して逃亡し、戻ってきたところを復讐に燃えるロミオに刺されて死ぬ。

パリス
太守の親戚の貴族。「蝋細工のような」美男。ジュリエットとの結婚を望んでおり、キャピュレットにジュリエットとの結婚を許してほしいと頼み、晩餐会に招待される。
ロミオの追放によってもたらされたジュリエットの嘆きが、ティボルトの死によるものと勘違いし、結婚の申し込みを遠慮し、キャピュレットを通して自分との結婚話をジュリエットに伝えてもらう。
ジュリエットとロミオが愛し合っていることを知らないまま、ロレンスにジュリエットとの結婚を取りまとめてもらうよう頼み、全ての事情を知っているロレンスにその結婚を反対される。それにもかかわらず、庵室を訪れてきたジュリエットに、結婚式の日に迎えにいくことを約束して帰っていく。
自分との結婚を忌避したいジュリエットが脈拍を止める薬を飲むと、死んだと思い込み、それをもたらした死神を憎む。
埋葬後、ジュリエットの墓に花びらを撒きに行き、そこに現れたロミオが墓を掘り起こしはじめるのを見て怒りを感じ、重罪人として捕らえようとするが、返り討ちに合って命を落とす。

ジュリエットの乳母
幼い頃からジュリエットを育て上げ、幼かった頃の話をしきりに繰り返す。ジュリエットの嫁入りを楽しみにしている。
ジュリエットの結婚相手として、キャピュレットがパリスを勧めると、パリスのことを褒め称える。
ジュリエットがロミオに恋するようになると、ロミオの真意を確かめに訪れる。その後は二人の間の連絡係をつとめ、二人が結婚のためにロレンスの庵室で落ち合えるように計らう。
ロミオがティボルトを刺し殺し、追放の刑を宣告されると、その事実をジュリエットに伝えに行き、ロミオがロレンス神父の庵室に潜んでいることを教える。
しかしジュリエットの両親がパリスとの結婚を勧めると、手のひらを返すようにパリスを褒めあげてロミオのことをこき下ろし、ジュリエットからの信頼を失う。
パリスとジュリエットの結婚の日、起こしに行ったジュリエットが薬を飲んで脈拍を止めているのを発見し、死んでいると思い込んで嘆き悲しむ。

ピーター
ジュリエットの乳母の召使。
ジュリエットが脈拍を止める薬を飲んだため、パリスとの結婚式が取りやめになると、帰ろうとする楽隊相手に道化役を演じ、歌を要求する。

エスカラス
ヴェローナの太守。公爵。冒頭で、モンタギュー家とキャピュレット家の間にいさかいが起きると、両家の人々を叱責し、キャピュレット、モンタギュー両家の家長を呼び出し、お互いの家を両成敗にする。
ティボルトによるマキューシオ刺殺、ロミオによるティボルト刺殺の現場に現れ、この事件を引き起こしたのがティボルトであるというベンヴェーリオの証言を聞き、本来死刑となるべきロミオの罪を軽くして、追放に処す。
ジュリエット墓地で引き起こされたロミオによるパリス刺殺、ロミオの自殺とジュリエットの自殺によって引き起こされた騒ぎを聞きつけて現れ、どのようにしてその惨劇が起きたかを調べるよう命令させる。ロレンスによって全ての真実が明るみに出されると、この悲劇の原因であるキャピュレット、モンタギュー両家の確執を非難し、この事件について語り合うために両家の当主を連れて行く。

ロレンス
ヴェローナの修道院に住む僧。以前からロザラインとのことでロミオからの相談を受けていた。ロミオがジュリエットに恋するようになったことを知ると、その変わりように驚きながらも、それが敵対するモンタギュー、キャピュレット両家の懸け橋になればよいと考え、その結婚を取り仕切ることを約束する。
ティボルトを殺して逃亡してきたロミオを匿い、追放の刑となったことを伝え、ジュリエットとの別れを嘆き自殺しようとするロミオを叱責して立ち直らせ、マントヴァへと逃す。
その後パリスと結婚させられそうになったジュリエットが相談に訪れると、四十二時間脈拍を止める薬を渡し、その薬で死を装って、墓地に埋葬されたところをロミオに助け出させ、二人でマントヴァへ遁走できるように計らう。しかしロミオに手紙を託した僧ジョンが、検疫官によって外出を制限されたため、そのことを知らせる手紙を渡すことができないまま、墓地へと駆けつけるが間に合わず、誤解したロミオの自殺を招いてしまう。目覚めたジュリエットにロミオの死を伝えると、夜警の声を聞いて逃げ出すが、捕らえられて墓地に戻され、ジュリエットが自殺したことを知り、太守に全ての真実を話す。

ジョン
ヴェローナの修道僧。脈拍をとめる薬を飲んで眠りについたジュリエットが迎えを待っているという報せを、マントヴァにいるロミオに伝えるよう、ロレンスから頼まれる。しかしヴェローナの病人見舞いに訪れた托鉢僧と接触したため、検疫官に外出を禁じられ、手紙をロミオに送ることができないままロレンスの庵室に戻る。

サムソン
キャピュレット家の召使。冒頭では、グレゴリとともに、エイブラハムとバルサザー相手にいさかいを起こす。

グレゴリ
キャピュレット家の召使。冒頭では、サムソンとともに、エイブラハムとバルサザー相手にいさかいを起こす。

エイブラハム
モンタギュー家の召使。冒頭では、バルサザーとともに、サムソンとグレゴリ相手にいさかいを起こす。

バルサザー
モンタギュー家(ロミオ)の召使。冒頭では、エイブラハムとともに、サムソンとグレゴリ相手にいさかいを起こす。
ロミオがマントヴァに追放されると、実際には薬を飲んで脈拍を止めたジュリエットが死んだという誤報を伝える。
ジュリエットの墓を掘り起こすロミオに同行し、モンタギュー宛ての手紙を渡すように指示されるが、顔色のよくないロミオを心配し、物陰から様子をうかがう。
その墓地を訪れて来たロレンスとともに、墓地をあばく道具を持っていたことで捕らえられ、事件について知っていることを太守に話す。