文学ブログ

作品紹介、ときどき詳しいあらすじ、ときどき感想

夏目漱石『門』の詳しいあらすじ

夏目漱石の前期三部作の最終作『門』の詳しいあらすじを紹介します。この作品は、時系列が入り組んでおり、主人公の野中宗助とその妻の御米の現在の物語が進行する中に、二人の過去の物語が断片的に挿入されています。このページでは、作品に書かれている順番にあらすじをまとめています。 それから 門 (定本 漱石全集 第6巻) ※ネタバレ内容を含みます。 現在:叔母との話し合いを急かされる宗助  週六日の役所勤めを […]

アベ・プレヴォ『マノン・レスコー』の登場人物、あらすじ、感想

 マノン・レスコーは、1731年に出版されたアベ・プレヴォ(アントワーヌ・フランソワ・プレヴォ・デグジル)の長編小説です。 アベ・プレヴォは、1679年、フランス北部の町の検事の次男として生まれた人物で、修道僧として勉強した後で軍隊に入り、オランダに渡ると二人の女性と結婚して別れたと言われています。その後フランスへ戻り、修道院生活を送りながら文筆活動を行うも、宗教の掟に反して追放され、イギリスへ渡 […]

太宰治『皮膚と心』の登場人物、あらすじ、感想

 『皮膚と心』は、1940年に発表された太宰治の短編小説です。太宰治の得意とする、女性一人称の形式で、吹き出物が全身に広がる語り手の女性の心境の変化が細かく描写される作品です。 このページでは『皮膚と心』の登場人物、あらすじ、感想を紹介します。 皮膚と心 ※ネタバレ内容を含みます。 『皮膚と心』の登場人物 私語り手。二十八歳。容姿にコンプレックスがあり、縁談がまとまらず、母と妹を助けながら自活して […]

アベ・プレヴォ『マノン・レスコー』の詳しい登場人物紹介

アントワーヌ・フランソワ・プレヴォ・デグジル(アベ・プレヴォ)作『マノン・レスコー』または『騎士デ・グリューとマノン・レスコーの物語』の登場人物を詳しく紹介するページです。ネタバレ内容を含みます。 マノン・レスコー (光文社古典新訳文庫) ※もっと簡単な登場人物紹介はこちら(『マノン・レスコー』トップ) ※『マノン・レスコー』の詳しいあらすじはこちら 私この物語の書き手。土地の相続に関する用事の帰 […]

太宰治『姥捨』の登場人物、あらすじ、感想

 『姥捨』は、昭和十三年に雑誌「新潮」に発表された短編小説です。その前年の昭和十二年、太宰治は、同棲していた小山初代と水上温泉で心中事件を起こしており、その時の経験をもとに書かれた作品です。  過ちを犯した妻とともに心中しようとする夫を描いた私小説風の作品でありながらも、暗さはなく、むしろユーモア溢れた語り口で楽しませてくれる作品となっています。  このページでは『姨捨』の登場人物、あらすじ、感想 […]

ディケンズ『クリスマス・キャロル』の登場人物、あらすじ、感想

 『クリスマス・キャロル』は、1843年に出版された、チャールズ・ディケンズの小説です。 冷酷でけちな老人スクルージが、以前の共同経営者であったマーレイの幽霊と、そのマーレイの幽霊によって呼び起こされた過去、現在、未来の幽霊の導きによって親切な心を取り戻す、心温まる物語です。  イギリスの国民的作家といわれるディケンズの作品の中では最も知名度の高い作品で、あのドナルド・ダックの叔父の「スクルージお […]

アベ・プレヴォ『マノン・レスコー』の詳しいあらすじ

アントワーヌ・フランソワ・プレヴォ・デグジル(アベ・プレヴォ)作『マノン・レスコー』または『騎士デ・グリューとマノン・レスコーの物語』の詳しいあらすじを紹介するページです。 マノン・レスコー (岩波文庫) ※ネタバレ内容を含みます。 ※もっと簡単なあらすじはこちら(『マノン・レスコー』トップ) ※『マノン・レスコー』の詳しい登場人物紹介はこちら 第一部  娘のため、母方の祖母から権利をもらったある […]

マーク・トウェイン『トム・ソーヤの冒険』の登場人物、あらすじ、感想

 『トム・ソーヤの冒険』は、1876年に発表されたマーク・トウェインの代表作です。開拓時代のアメリカを舞台にした、いたずら好きの腕白少年トム・ソーヤが繰り広げる冒険譚で、発表から百五十年ほど経った現代でも、世界中で愛される作品です。子供向け文学として捉えられている向きがありますが、ユーモアに満ちた語り口と、スリリングなストーリーは、大人も楽しめる内容となっています。 このページでは、『トム・ソーヤ […]

ディケンズ『クリスマス・キャロル』の詳しいあらすじ

チャールズ・ディケンズ作『クリスマス・キャロル』の詳しいあらすじを紹介するページです。 クリスマス・キャロル (字幕版) ※ネタバレ内容を含みます。 ※簡単なあらすじ、登場人物紹介、感想はこちら(『クリスマス・キャロル』トップ) 第一章 マーレイの亡霊  交際を嫌う孤独な男、エブニゼル・スクルージは、唯一の友人で共同経営者であったジェイコブ・マーレイを七年前に亡くしてから、「スクルージ・マーレイ合 […]

伊藤左千夫『野菊の墓』の登場人物、あらすじ、感想

『野菊の墓』は、1906年に発表された、伊藤左千夫の中編小説です。伊藤左千夫は、もともと歌人として知られていた作家で、正岡子規に師事していました。師匠である子規は、俳人として非常に有名ですが、散文においても「ありのままに物事を書く」という写生文運動の中心人物としての一面も持っています。 十九世紀末より、日本では口語体の小説が書かれるようになりましたが、それらはまだ古典の影響を色濃く残しており、実際 […]