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解説

ニコライ・ゴーゴリ『外套』の登場人物、あらすじ、感想

 ニコライ・ゴーゴリの短編小説『外套』は、1842年に発表されました。その後の多くのロシア文学に影響を与えたと言われており、日本においても、芥川龍之介の『芋粥』に、この作品からの影響が見られます。 風采の上がらない主人公アカーキイ・アカーキエウィッチは、自分の仕事である写字のみを生きがいにしている貧しい役人で、周囲の人々から嘲笑を受けています。そんな彼が、つぎはぎだらけの外套の修繕を断られ、新しい […]

坂口安吾『アンゴウ』の登場人物、あらすじ、感想

 『アンゴウ』は、1948年(昭和23年)に発表された坂口安吾の短編小説です。坂口安吾は、無頼派や新戯作派と呼ばれ、太宰治や織田作之助らと共に、戦後における文学に新しい息吹を与えた作家の一人として知られています。  主人公の矢島が、戦死した親友である神尾の蔵書を、古本屋で見つけるところからこの小説は始まります。矢島がその本を買い、中を開くと、矢島と神尾が出征まで勤めていた会社の用箋が挟まっていて、 […]

フョードル・ドストエフスキー『罪と罰』の主な登場人物、あらすじ、感想

 『罪と罰』は、ドストエフスキー(1821年〜1881年)が賭博でこしらえた借金に苦しみながら書き上げられ、1866年に発表されました。『未成年』、『悪霊』、『白痴』、『カラマーゾフの兄弟』と共に、後期の五大長編の一つに数えあげられ、その五大長編の中でも、『カラマーゾフの兄弟』と双璧を成す知名度の高さを誇る作品です。 人類を前進に導くためには、その第一歩となる悪行は許されるという思想を持つ主人公ラ […]

芥川龍之介『玄鶴山房』の登場人物、あらすじ、感想

 『玄鶴山房』(げんかくさんぼう)は、1927年1月に発表された芥川龍之介の短編小説です。この一年ほど前から、芥川龍之介は、胃潰瘍、神経衰弱、不眠症などを患い、心身ともに変調をきたしていました。その影響もあってか、暗いテーマが扱われた、全体に重苦しい雰囲気が漂う作品となっています。  『河童』、『歯車』、『或阿呆の一生』など、芥川龍之介の晩年の作品は、自殺を念頭に書かれたものが多く、この『玄鶴山房 […]

芥川龍之介『芋粥』の登場人物、あらすじ、感想

 『芋粥』は1916年に発表された作品で、芥川龍之介のペンネームで発表されたものとしては、『羅生門』、『鼻』に続く三作目となります。前二作と同じく、古典を題材とした「歴史もの」のうちの一つで、『宇治拾遺物語』に含まれる説話を典拠としています。  この作品の主人公は、四十歳を超した風采の上がらない五位(平安朝における位)です。五位は、からかわれても怒らないため、人々から軽蔑されていました。そんな五位 […]

芥川龍之介『鼻』ってどんな作品?登場人物、あらすじ、感想を紹介

   1916年発表の『鼻』は、平安時代の説話集「今昔物語集」と、鎌倉時代の説話集「宇治拾遺物語」を題材とした短編小説で、芥川龍之介にとっては『羅生門』に次ぐ二作目にあたる作品です。顎の下まで垂れ下がる五、六寸の鼻の長さを気に病み、さまざまな方法で鼻を短く見せようと画策する高僧・禅智内供が、この物語の主人公です。彼は、とある方法で鼻を短くすることに成功し、自尊心を回復しますが、以前にもまして、周囲 […]

夏目漱石『坊っちゃん』てどんな話?作品の内容を詳しく解説

 『坊っちゃん』は、一九〇六年、夏目漱石が三十九歳の時に発表されました。神経衰弱にかかった漱石が、一八九五年に養生を兼ねて松山の愛媛県尋常中学校に赴任していた時の体験に基づいて書かれた作品です。  この物語の主人公は、「親譲りの無鉄砲」な性格の持ち主で、友達に囃されて二階から飛び降りて腰を抜かしたり、何でも切れると請け合ったナイフで右の手の甲を切ったりと、幼いころから問題ばかり起こしています。両親 […]

芥川龍之介『羅生門』ってどんな作品?登場人物、あらすじを詳しく解説

 『羅生門』は、一九一五年、芥川龍之介が東京帝国大学在学中の二十三歳の時に発表されました。初めて芥川龍之介のペンネームを用いて出版された作品です。発表当時は注目されることがなかったものの、次作『鼻』が夏目漱石に絶賛され、芥川龍之介が一躍文壇の寵児となってからは、代表作として現在まで親しまれています。  この作品は、平安時代の伝承を集めて作られた『今昔物語』を題材としています。舞台となっている平安京 […]

芥川龍之介『河童』の登場人物、詳しいあらすじ、感想

芥川龍之介の晩年の代表作『河童』の登場人物、あらすじを紹介するページです。作品の概要や解説、管理人の感想も。ネタバレ内容を含みます。 リンク ※芥川龍之介のオススメ作品はこちら 『河童』の登場人物、キャラクター 僕(この物語の書き手)精神病院院長S博士とともに、第二十三号の話を聞く。 S博士精神病院の院長。第二十三号を診る。 僕(精神病院の第二十三号)ある精神病院の患者。河童の国に行ってきたという […]

太宰治『おさん』ってどんな作品?登場人物、あらすじを詳しく解説

 一九四七年発表の太宰治の短編『おさん』の紹介です。『おさん』とは一七二〇年に初演された近松門左衛門作の人形浄瑠璃の戯曲『心中天網島』の登場人物です。大阪天満宮に住むおさんは、紙屋を営む治兵衛の貞淑な妻でした。しかし治兵衛は遊女の小春と深い仲になります。悲嘆にくれたおさんは、自分の心の中は、鬼や蛇のようになってしまいますよ。という意味で、次のように唄います。 女房のふところには鬼が棲むかあああ蛇が […]